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小説 「男虐連鎖」Sに目覚める女たち


小説 「男虐連鎖」Sに目覚める女たちを電子書籍として出版しました。

内容紹介

バーガーショップでバイトする中年男が、女性店長や女性スタッフたちに虐待・陵辱され続ける物語

ハンバーガーショップでアルバイトをしている植草康夫(40)は、バイトの後輩、女子高生の七瀬彩香(17)にセクハラ・パワハラまがいの指導をつい行ってしまう。事実は店長の伊沢瑶子(32)に発覚し、クビを宣告されるも、どんな命令にも従うという条件でなんとか雇用をつないでもらう。しかし、それが地獄のはじまりだった。瑶子店長による虐待・陵辱は、康夫の直属の上司、桜田由美の前でも繰り広げられ、普段は清楚な印象の由美の奥底に眠っていた嗜虐性に火を着けた。そして、その火は次から次へと、康夫の周囲の若く美しい女性たちに伝播していくのであった。

第一章 瑶子店長の厳しい叱咤と殴打

第二章 由美マネージャーへの土下座

第三章 バイト女子高生・彩香の踏み

第四章 バイト女子高生・理恵の陵辱

本文サンプル

プロローグ

「ごめんなさい……」
 七瀬彩香が焦がしてしまったハンバーグを前に声を絞り出す。
「だから、いつも時間を気にしてっていってるでしょ」
 植草康夫は彩香の度重なる失敗にため息をついた。
「はい……すみません……」
「それ捨てて、もう一度、最初っから……あんまり材料無駄にしないでよ。店長に怒られるのは私なんだからね」
「はい、わかりました……」
 四十歳の植草康夫も、十七歳の七瀬彩香も、ともにハンバーガーショップのバイト店員である。印刷会社をリストラされた康夫がこの店に雇われたのが一年前。女子高生の彩香がバイトとして入ってきたのが、三ヶ月前である。
 今日は店長の指示で、康夫は朝早くから店に出てきて、彩香にハンバーガーの作り方を指導しているのであった。
 康夫は椅子に座って彩香の仕事ぶりを観察する。店長やマネージャーがいるときは、こんな横着はできないが、いま彩香と二人きりの店内で、まるで自分が店主であるかのように康夫は振る舞う。
 彩香はやや茶色がかったショートボブヘアで、紺色のバイザーを被っている。赤いシャツにチェック柄の短いタイを結び、黒のスカートを履いている。調理をするときは、その上からやはり黒のショートエプロンを巻いている。膝下は紺のハイソックス。靴は学校でも履いている黒のローファーだ。
 美形で長身、笑顔も愛らしい彼女はすでに店の看板娘になりつつあった。

「今度はどうでしょう、植草さん」
 待ちくたびれた康夫がホールの客席に腰掛け雑誌を読んでいるところへ、彩香がハンバーガーを載せたトレーを運んでくる。
「どれどれ」
 康夫はトップのバンズを外して中を確認する。上から香草、トマト、チーズ、ハンバーグ、タマネギ、レタスの順にきちんと整えられている。かなめのハンバーグを特に念入りに観察するともとの形に戻して一口ぱくついた。
 彩香は不安げに康夫の顔色をうかがう。
「どうでしょうか……」
「うーん、肉はまだ焼きすぎだけどなんとか許容範囲だ。具材のバランスもまあいいかな……ただし……」康夫はショートボブに包まれた小顔を見上げて言う。「仕上げるのに時間が掛かりすぎだな。こんな冷えたハンバーガー、お客さんに出せないよ」
 康夫はかつて、年下の女性店長に言われた屈辱の台詞をそのまま彩香に返す。
「あああ……」
「ザンネンっ」康夫は嗜虐的な笑みを浮かべる。「さあ、じゃあこれも罰だね。食べて」
「植草さん、私、もう、そんなに食べられません……」
 二回分の失敗作をすでに食べさせられている彩香は、困惑する。
「何言ってるんだよ、七瀬君。じゃあ、この冷え切ってちっとも美味しくないハンバーガーは、どうするんだい? 自分の失敗は自分で責任取らないと。さあ、そこに座って。食べるんだ……」
「は、い……」
 彩香は仕方なく、康夫の向かいに着席する。
「早く」
 康夫に急き立てられ、観念した表情をして両手でハンバーガーをつかむ彩香。
「ちょっと待った」
 康夫はすばやくキッチンに戻って、さきほどの焦げたハンバーグと余りの野菜を皿に取ってくる。
「こいつも挟まないとね」
「そんな……植草さん……」
「当然です。具材を余らして怒られるのは私なんだから、さっきも言ったでしょ」
 康夫は嫌らしい笑みを浮かべながらトップのバンズを外し、具材を追加する。
「特製のダブルバーガーだ。失敗作だけどね。さあ、大口を開けて一気にいって」
「…………」
 彩香は白く長い指でハンバーガーをつかむと大きな口を開け、整った歯列で、上下のバンズを一気に噛んだ。
「そう、一気に、そのままいっちゃえ。飲み込むんだよ」
 康夫は、彩香が口の端から肉汁を垂らしながら苦しそうにハンバーガーを頬張る姿に、官能の色を感じ、思わず立ち上がる。
「ほら、どんどん、噛んで。持っててあげるから」
 彩香の方へ移動し、左手で後頭部を支え、右手で具材がはみ出そうなハンバーガーを押してやる。
「あふ、はふう、はむううう……」
 彩香が目を白黒させたので、いったんハンバーガーを外してやる。
「なにか……飲み物を……ください……」
 潤んだ目でそう訴えかけられると、さらに意地悪をしたくなってくる。
「ふん、駄目だよ。そんな甘えた声を出したって。これは失敗をした罰なんだから。朝飯と勘違いしてるんじゃないだろうな。ちゃんと完食したら、飲ませてあげるよ」
「そんな……」
 しかし、康夫が頑として譲りそうにないことを悟ると諦めて大きな口を開けた。
「そう、素直にならなくっちゃ」
 康夫は彩香の唾液でぐっしょり濡れたハンバーガーを再び彼女の口に押し込む。
「うぐううむうう……」
「あはは、そう、そう、よく噛んで、食べて、食べて……」

「あらあら、ポロポロこぼしちゃって、ったく行儀のなってないお嬢さんだね。お里が知れちゃうよ」
 たっぷりの肉と野菜を挟んだハンバーガーをなんとか完食した彩香をさらに追い込むように言う。
「きれいに食べなきゃ。落ちた野菜、もったいないでしょ……拾って食べて」
 テーブルに直に落ちた具材を顎で指して言う。
「……はい……」
 素直に手でつまんで口へ持って行こうとする彩香を見てなぜか性的な高ぶりを覚える。
「手なんて、使うんじゃねえよ……」
「え?」
 驚いて見上げた彩香を脅すように、「口で直接食べろって!」店内に響き渡る大声を出す。
「あ……え……」
「言ってるだろ。罰だって。言われたとおりにやれ。じゃないと、もう教えないぞっ」
 康夫は気分が高ぶるままに、怒鳴り散らす。
 少しの沈黙のあと、彩香がテーブルに顔を着け、落ちた野菜を口で拾い食べ始めた。背中がかすかに震えている。
 彩香がテーブルに顔を伏せている間に、康夫はトレーに残った野菜をつかんで床にそっと落とす。
「おい、テーブルの上だけじゃないぞ」
 彩香の襟首をつかんで引き上げる。
「いやん……」
「見て見ろ、床をっ。ポロポロこぼして。出鱈目だな、キミはっ。それも拾って食べろ」
「あああ……そんな……」
 康夫は指導者の威厳を示すように腕を組み、再びホールに響き渡る大声で「やれっ、いますぐにっ」と言い放った。
「あんまり、聞き分けがないようだったら、それも口でやらすぞ」
 テーブルの下に潜って、野菜を拾い、躊躇しつつも口に入れる彩香を見ながら康夫はほくそ笑む。そして、先ほど彩香に入れさせた飲みかけのホットコーヒーを口いっぱいに含むと、再びカップに吐き戻した。
「ようし、ようやく完食したな」
 床掃除を終え、再び椅子に座った彩香の肩に手を掛ける。
「約束通り、飲ませてあげるよ、ドリンクを」
 自分の飲みかけのコーヒーカップをバイト女子高生の前に差し出す。
「でも、これは……」
「飲み物だったら何でもいいんだろ? そう言ったじゃないか」
「これは……いいです……あとでお水飲みますから……」
「駄目だ。ここまでがあなたの義務だよ。それともなにかい、僕の飲みかけは嫌だって言うの? 大丈夫だよ、そっち側は口着けてないからさ」
「でも……」
「早くしないと、時間なくなっちゃうよ」
 彩香は意を決したようにかすかに頷くと両手でカップを取り、冷めたコーヒーに口を付ける。
「全部飲み干せよ。飲みたいって言ったのは、彩香ちゃんなんだから」
 下の名前をなれなれしく呼ばれ、不快な視線を康夫に投げながらも、彩香は一気にコーヒーを飲み干した。
「ふふっ、飲んじゃった……」
 康夫は鼻で嗤って、従順な女子高生を見下ろす。
「な、なんですか……飲めっていうから……」
 含みのある康夫の笑みに、彩香は怪訝な表情を見せる。
「いや、いいよ。わかった。罰は終わりだ。じゃあ、もう一度キッチンに戻って、ハンバーガーを作ろう。今度はどこがよくないのかそばでじっくり見ててあげるから」

 一緒にキッチンに戻り、彩香がバンズと具材を準備している間に、オーブンの温度を元の設定に戻しておく。
―――こんなに高くしておいたら、そりゃよっぽど注意しないと焦げちゃうよ……ふふふ……

「はい、ハンバーグ焼けたよっ」
 康夫のかけ声を合図に、彩香がオーブンから取り出し、準備していたバンズと野菜の上にセットする。
「そうそう、良い感じだね」
 康夫は彩香の後ろにピタリと体を寄せる。小男の康夫は少し背伸びして、彩香のうなじに息を吹きかける。
「やっ、植草さん……」
「ほら、野菜はもっと均一に広げないと……」
 彩香の腕をつかみ、つま先立ちしながら股間を尻の間にこすりつける。
「ちょっと、もう止めてください……ホントに……」
 そのとき、表のドアが開く音が聞こえた。植草はさっと体を外して、ホールに飛び出し、気をつけの姿勢を取ると、入ってきた麗人に大きな声で挨拶する。
「店長、おはようございますっ」

第一章 瑶子店長の厳しい叱咤と殴打

☆ 一

数日後―――十月二十九日

「じゃあ、お先、失礼します」
 キッチンやホールの片付けと反省ミーティングを終えて、マネージャーの桜田由美とバイト女子高生の七瀬彩香が店を出て行く。壁の時計は二十二時に近づこうとしている。残ったのは、店長の伊沢瑶子とバイト中年、植草康夫の二人だけだ。客席ホールの一角、四人掛けのソファテーブルに向かい合って座っている。
 ナイトクラブのママでもある瑶子はゼブラ柄のぴったりとしたワンピースに黒いジャケットを羽織り、黒いピンヒールを履いている。彼女の出勤は夕方からで、店の切り盛りはほぼマネージャーの桜田由美に任せている。
「植草さん、あなた、明日から来なくていいよ」
 三十二歳の美人店長は康夫の目をしっかりと見据えて言った。
「えっ、ど、どういうことでしょうか……」
「彩香ちゃんにセクハラやってるよね。アタシらが見てないところで」
「あ、いえ……」
 幾ばくかのお金を貸していることや彩香の性格からいって、密告される確率は低いと思っていたのだが、甘かったようだ。
―――ちょっと、やり過ぎてしまったか……
 彩香が嫌がる顔をすればするほど、興奮してつい度を超してしまったことを後悔する。
「そういう人間はうちには要らないから」
「す、すみません……店長。もう二度としませんので……どうか、今回は、お見逃しいただけないでしょうか……」
 そう言いながらも康夫としては、店長を含めて四人―――店長はほぼ直接の業務にはかかわらないので実質は三人しかいないうちの一人が抜けて、果たして店が回っていくのだろうかとどこか余裕めいた気持ちもあった。それが顔に出ていたのだろう。瑶子がすかさず口を開いた。
「アンタがいなくなってもさ、妹がすぐに来てくれるからね。まったく問題ないよ。またいつでも復帰したいって言ってたし。専業主婦で暇なんだから」
 そうだった。康夫がくる前までは、瑶子の妹がキッチンの多くを切り盛りしていたのだ。彼女が復活するのであれば、戦力としては康夫以上だ。
「ほ、本当に、すみませんでした……どうか、店長様、ご容赦ください……」
 康夫はテーブルに頭を着けて、愚行を詫びた。
「いいじゃない。ここ辞めて、好きにセクハラさせてくれるようなお店に行けば」
 康夫の焦燥ぶりを見て瑶子の胸に悪戯心が湧いてくる。
「そんな……」
 肉体労働も頭脳労働もさして得意でない康夫にとって、このハンバーガーショップはようやく手に入れた職場だった。この店にたどり着くまで何度面接に足を運んだことだろう。送った履歴書は数え切れない。そもそも面接までたどり着けないのだ。なにをやっても長続きせず、大した職歴のない四十男に世間の風は冷たかった。
「っていうか、反省してる? ホントに。ぜんぜん、そんなふうに見えないんですけど」
「店長様……」
 康夫はソファタイプの椅子から立ち上がる。フロアに出て、瑶子の足元に向けて跪く。
「も、申し訳ありませんでした……本当に、反省しています……この通りです」
 人生で初めてする土下座が、年下の女性相手だとはよもや思いも寄らなかった。無言の反応に康夫は頭を上げる。
「具体的にどういうことやったわけ? 彩香ちゃんに」
「……あ、はあ……」
「じっくり聞こうか。灰皿持ってきて」

「なるほどね……」
 瑶子は煙を大きく吐きながら康夫を見下ろす。中年バイトは、固い床の上の正座で痺れきり、感覚がなくなってきている脚をこっそり動かしてさする。
「すみません……」
 早く解放して欲しい一心ですべてを正直に話した康夫は、縋るような視線を送る。
「やっぱり、クビでしょう。それは、普通……」
「そこをどうか……心を入れ替えて働きますので……皆さんにお仕えする気持ちで……」
「皆さんって?」
「店長様はもちろん、マネージャーや彩香さんにも……」
「当然だよね」
「あ、はいっ……」雇いなおしてもらえる希望が見えて、康夫は嬉々とした表情を見せる。「あ、ありがとうございます……」
「早いよ、それは。とりあえず試用期間からやり直しだね。無期限で」
「え……あ……はい……」
「嫌? なら、いますぐ出てっていいよ」
「い、いえ……すみません……ありがとうございます……」
「時給も最低賃金に戻すからね、さっそく明日から」
「あ、はい……」
 高校生の彩香よりも下の待遇になるのかと思うとやりきれなかったが、この職場でいままで通り働かせてもらえるならば、それでもありがたい。
「それと、アンタがさっき自分で言ったことだけど、アタシらに仕える気持ちで働くんだよね?」
「は、い……」
「覚悟してね。植草……アンタ」
「…………」
 名前を呼び捨てされたことにショックを隠せない。
「もう、さんちゃんも着ける気にならないよ。アンタには。悪いけど…………嫌?」
「い、いえ……別に嫌ではありません……」
 康夫は無理矢理笑顔をつくり、特に気にしないそぶりを見せる。
「そう言う立場でやり直したいって言ったのそっちでしょ。違ったの?」
「は、はいっ、そうです。すみません……ぜんぜん、呼び捨てていただいてかまいません……」
 再び、紅い唇から「クビ」という言葉が出ないよう必死に願う。
「いつまでも、勘違いしてんじゃないわよ、ねえ、植草……」
 しかし、呼び捨てられるたびに心に穿たれた穴が深さを増していくようだった。
「…………」
「返事はっ!」
 うなだれる康夫に瑶子は容赦のない叱咤を浴びせる。
「は、はいっ」
 康夫は驚き、声を裏返らせる。
「大体さあ、その歳で雇ってもらってるって自覚がないんじゃないの? 普通だったら使わないからアンタみたいなの」
「すみません……」
「謝るばっかじゃなくてさ、そっちからなんかしようって気にはならないの? アンタ、アタシに仕えるっていま言ったじゃない」
 形の良い耳を飾るスネークのピアスが照明の反射に躍る。
「は、はい……な、なんでもおっしゃってください……従いますから……」
 康夫はともかくも硬い床の正座から解放されたい一心でそう言った。
「なに、その投げやりな感じ……」瑶子は、軽く舌打ちして波打ったライトブラウンの髪に手をやり、さらに視線を鋭くする。「じゃあさ、靴磨いて」
 瑶子はくびれの利いた腰をソファ席の端まで移動させ、左脚のパンプスを康夫の膝につかんばかりに差し出した。
「あ、いえ、それは……」
 まさかの瑶子の命令に驚き、冗談であることを確かめるために顔を見上げる。彼女が少しでも笑みを見せればそれに乗じて、笑い声を上げようと思った康夫だったが、そんな素振りはかけらも見られず、「なんでもやるんでしょ。やってよ、磨いて」
「ほ、本当にですか……」
「真面目に言ってんのよ、これからクラブに出るんだから、身だしなみきちんとするの当然でしょ」
「あ、はい……」
 そう言われれば、従わざるをえない気分になってくる。
「で、でも道具が……」
「ハンカチくらい持ってるでしょ。クリームは塗ってあるから、から拭きするだけでも艶は出るわ」
「……は、い……」
 康夫はポケットを探り、ハンカチを取り出す。いったん広げて、裏返しにたたみ直し、まったく使用していない面を使うことを女性店長に示した。
「ようし、じゃあ、あっち行こ。じっくりやってもらうわ」
 瑶子は店の入り口近くにある横長ソファに移動した。主にテイクアウト客が使う、前にテーブルのないスペースだ。先に出た二人がシャッターを下ろしてくれているので外からの目は心配なかった。

「あ、あの……店長、様……よろしくお願いします……」
 康夫はやけにヒールが高くつま先が鋭利に尖った瑶子のパンプスを磨きながら言う。
「ふっ、なにが?」
 瑶子は鼻で嗤い、手にしたスマートフォン越しにこちらを見下ろす。
 康夫としては、ここまでのことをやらされたからには、店にずっとおいてもらえる保障がもらいたかった。それほどの酷い仕打ちだと思った。
「あの、これまで通り、ここで働かせてもらえれば……いただければと……」
「だから、それはアンタ次第だって、ウ・エ・ク・サ」

☆ 二

一週間後―――十一月五日

「じゃあ、お先、失礼しまーす」
 いつものように二十二時近くにミーティングが終わり、今日はバイト女子高生の七瀬彩香だけが店を出る。
「うん、お疲れ。明日もよろしくね」
「お疲れさまっ」
 伊沢瑶子店長が労いの声を掛け、マネージャーの桜田由美も手を振って見送る。由美は店長お気に入りの右腕で、年齢は二十八歳。清楚な印象の和風美人だ。
「お疲れでした……」
 バイト中年の植草康夫も合わせるように声を掛けるが、その声は細く、なにかに怯えているように聞こえた。
「さてと……もう少し話そうか」
 瑶子店長が康夫の向かいのソファに戻り、由美も隣に座る。
「何度も言うけどさ、穴が空いたレタスをお客に出すなんて致命的だからね」
 瑶子が繰り返す。今日もクラブへの出勤前でワインレッドのワンピースに身を包んでいる。

 

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